kanariya022006-05-09

今日は昨日の続き。
ゴーレム姫炎と水のワルツ編、続けてまいります。
そろそろ執筆が間に合わずストップ、別の話題になりそう…。
とりあえず、今日のは持ちましたが。


それはさておき、いよいよ頂上決戦の始まりです。
リン姫も究極バトルに加わります。
素敵に強烈な技が飛び交いだすので、そこのとこご注目ください。
フロア大戦、もといSRCには決して出せない本当の反即じみたものばかりですw
ではでは、レッツゴ〜


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夜空を舞うは三つの翼。
一つ目は白い翼。
天使はシルフィン=アビス、ゴーレムはヴァンヒューラ。
二つ目は青い翼。
天使はエスターシャ=ローネ、ゴーレムはセレナレナ。
そして三つ目、今まさに大空へ駆けつけるもう一つの赤い翼。
天使の名はリーン=リィズ=ラードナー、ゴーレムはエストレイア。
3つの翼が…3人の天使が大空を舞い、争う。
この戦いこそこの世界の命運を握るもの。
最強なる者、究極なる者の戦いである。



「死ね…」
襲い来るヴァンヒューラ。
流星を描く軌道で、セレナレナに体当たりするかのように突進してくる。
ライオンの顔のその口からは黄色く光り輝く魔法球が。
練りに練りこまれた強力であろうその球を口に加えたまま、セレナレナに突進。
『バァオォォォォォン』
思いっきり、ぶつけた。
エスタ「くはっ……」
大きく後方へと吹き飛ばされる。
機体セレナレナにひび割れが見られる。
青い欠片が飛び散っていた。
なんとかバリアを張っていたようだが、大ダメージを受けたのは間違いない。
エスタは悲痛な顔を浮かべている。
エスタ(10も敷いていたバリアの内、8つまでが無効化された)
大ダメージの最大の理由。
10重に敷いたバリア。
それは本来どんな攻撃をも通さないであろう強固なもの。
だが、シルフィの魔極の瞳によってその内8つまでもが無効化されたのだ。
これでは攻撃がほとんど防げていないということになる。
しかし、シルフィの攻撃はこんなものでは止まらない。
後方へ吹き飛ばされたセレナレナへの不意打ちが残っている。
ヴァンヒューラは大きく息を吸い込みむ。
と、口の中が金色に光りを放ち始めた。
巨大なエネルギーを溜め込んでいる。
エスタ(まずい…もっとバリアを…)
セレナレナはまだ体勢を整えていない。
かわすことはほぼ無理。
とっさの判断で、バリアを強化する策に出る。
エスタ(…14!!)
敷いたバリア数は14。
リン姫でも10がせいぜい。
なのに、とっさでありながら14重ものバリアを張る。
が、
『ギュイィィン』
瞳ににらまれ、風の流れが変わる。
エスタのバリアが次々と消滅していく。
エスタ(くっ…5つだけ!?)
9つものバリアを無効化されたのだ。
そして、
『グオォォォォォォォ』
放たれる閃光。
ビームの如く光線の如く飛んでくる魔法の線。
黄色く太いそのラインはバリアを簡単に突き破り、セレナレナを飲み込む。
エスタ「きゃあぁぁぁぁぁぁ」
響く悲鳴。
『ドォォォォォォォォォォン』
光線は地上にまで突き刺さり、切り裂いていく。
遥か上空、大空で戦っているというのに、凄まじい威力である。
地上に降り注いだ閃光は巨大な音を鳴らし、爆発していることがわかる。
恐らく、地上を大きく荒らす一撃であろう。
光線の中から現れたセレナレナは至る所を破損していた。
ゴーレムの修復能力があるにしてもあまりにも酷い。
エスタ「く…う……」
そして、エスタも血を流していた。
頭から、腕から、いくつもの箇所から…。
エスタの異常魔力ならダメージの回復などわけはない。
エスタ(…セレナレナが乗り込み型じゃなかったらとっくに死んでますね)
が、こんな戦いが続くといつ終わりが来てもおかしくはない。
ひとまず、攻撃を喰らった衝撃を利用して敵から距離を離す。
ヴァンヒューラから逃げるように距離をとりつつ治療を行う。
エスタ「はぁ…はぁ……」
あまりにも一方的な戦い。
あのエスターシャ=ローネが手も足も出ない。
それほどまでにこの敵は強かった。



デューレ「なんだありゃ…」
降り注がれた閃光。
同時に激震が起きる。
そして、地上を赤く染める。
キサラ達のいた場所から遠く離れた位置に落ちたが、それでも威力の程ははっきりと感じとれる。
地に突き刺さる閃光、流星の如く流れる光線。
その空に映る光の流れに一同はどこで戦いが繰り広げられているのか把握できた。
ネオン「す、凄すぎ…私達ってあんなのと一緒にいたの?」
たった一発の光線で実力の…格の違いを思い知らされた。
エリア「逆らってたら…本当殺されてましたね」
デューレとエリアがリオ・パレスに加わっていたのは、シルフィを甦らせた罪悪感、そしてシルフィの底知れぬ強さを感じ取り逃げられないと判断したからだ。
元々国というものが存在し、侵略という行為が古代から行われ続けたこの世界。
世界征服というものへの反対意識も低いため、敵対するよりかは味方に加わった方がよかれと思い、シルフィと手を組んだ。
ヘヴンズクラスとして、一流の魔法使いとしての自信もあるだろうし、ゴーレムを開発できるという喜びもあったであろうし。
そうしたわけでリオ・パレスとして活動していたが、リオ・パレス崩壊を迎えようとしている今でもシルフィと敵対しなくてよかったとほっとしているのだ。
こうしてレベルの差をマジマジと見せ付けられると…。
デューレ「本当になぁ…やばいな、これは」
本来ならキサラもその態度に激怒するはずなのだが、気にしていない。
もはや崩壊した後であり、この戦いを見守るのに集中しているため、彼女達の後日談などどうでもいいようだ。
ネオン「エスタ…負けないで」
同じリオ・パレスのメンバーとしてシルフィの負けを祈っているわけではない。
が、自分に幸せになれる可能性を示してくれたエスタの負けも祈ってはいない。
だから、今圧されている方の応援を、エスタの応援をしようと決めている。
ネオン「無事で…」
かぐや(ネオン…)
一人、今まさに接触する赤い流星に目を向ける者、キサラ。
その流星がなんなのかキサラにはよく分かる。
そして、無事を祈る。
キサラ「リン姫…ご武運を……」


夜空に映る赤い色。
セレナレナと似た形状のそれはヴァンヒューラを見下ろしている。
その姿に気づき、いや気配に気づき動きを止めるヴァンヒューラ。
シルフィ「なんだ、貴様は?」
魔極の瞳を使い、睨み付けてくるシルフィ。
その顔はとてもおぞましい。
だが、それにひるむことはない。
まったく動じていない。
リン姫「お前がシルフィン=アビスか」
シルフィ「貴様の事を聞いている!!」
リン姫「リーン=リィズ=ラードナー。お前達のパーティに招かれた客人だよ」
シルフィ「………」
シルフィ(こいつが…。ふんっ)
話には聞いていた存在。
だが、今となってはどうでもいいものでしかない。
ちなみに会話は全てテレパシーによるものだ。
広範囲に設定し、ほとんど会話をするのと近い状態になっている。
これは3人共ほぼ無意識でやっていること。
会話に近い状態なので片方だけにテレパシーを送ることも勿論できる。
エスタ「リーン姫…」
エスタ(この子…見えてる? 魔極の瞳を…)
精霊機は搭乗型。
故に操者の姿は見えない。
しかし、エスタは感じていた。
リン姫が魔極の瞳を使っていることを。
リン姫「リン姫でいい。…妾も戦う」
エスタ「駄目です!! 彼は…シルフィはあなたでは相手になりません!!」
リン姫が強いことはエスタにもわかっているが、どれほどであろうともシルフィには遠く及ばない。
シルフィの強さをよく知っているが故の発言。
リン姫「…それも精霊機か?」
エスタ「えっ?」
リン姫「これは炎の精霊機エストレイア…それは?」
エスタ「水の…精霊機セレナレナ…です」
リン姫「…なら同等の性能を持っているわけね。それと…」
エスタ「…?」
リン姫「妾一人では勝てる気はしない。でも…、あなたも戦うんでしょ?」
エスタ「えっ? ええ…」
リン姫「そう…。こいつは見過ごすわけには行かない。ここで倒しておかないと。…卑怯と思われても構わない、二人がかりで!!」
エスタ(この子…)
シルフィ「ふんっ…、かまわん。雑魚が増えたぐらい」
『バシュゥゥゥゥゥ』
衝撃波を噴き出す。
気合を入れただけなのだろうが、シルフィのそれは目で見えるものであった。
力の差を見せ付けるためのものであろう。
シルフィ「まとめて倒したほうが楽というものだ」
しかし、リン姫は動じない。
リン姫「それはどうも」
エスタ「リン姫…」
リン姫「もう、お前だけの戦いではない。妾と共に…戦え!」
エスタ(私だけの…そうですよね。今はもう…シルフィを止めることが大事…)
エスタ「はい!!」
リン姫とエスタ、最強コンビがここに誕生する。
シルフィ「…殺す」
リン姫「ふふっ、美女を二人も相手にできるんだから幸せ者ね、あなた。女性へのエスコートはお忘れなく♪」
リン姫の挑発。
緊張の続く中で、一人余裕のあるリン姫。
その姿はエスタにもゆとりを与える。
その挑発に乗ったのか、リン姫に襲い掛かるシルフィとヴァンヒューラ。
いよいよ三翼での激突が始まる。


一瞬、ほんの一瞬でヴァンヒューラはエストレイアの目前まで移動していた。
距離にしておよそ600mぐらいだろうか?
凄まじい機動性である。
ほとんど瞬間移動をしたかのような現象に思える。
ともかく、その動きは至近距離ではまるっきり捉えることが出来ない。
リン姫「早っ…」
言い切る前、
シルフィ「…喰らえ」
さきほどセレナレナに行った技。
ライオンの口には金色の魔法球が挟まれ、それを相手にぶつけるという荒業。
瞬間移動のように迫ってきたヴァンヒューラの動きに、エストレイアはまるでついていけてない。
予備動作すらままならず、ほぼ直撃であろう状態。
シルフィは迷いなくエストレイアに魔法球をぶつけようとする。
そして激突、
『ボオォォォォォォ』
シルフィ「!?」
エストレイアは炎と化した。
魔法球は当たらず、ヴァンヒューラは炎の中を潜る。
リン姫「ふふっ、そんな初歩のトラップにひっかかるなんて、ダンスは苦手なのね」
背後から聞こえるリン姫の声。
ヴァンヒューラの背後にエストレイアはいた。
シルフィ「トラップ…?」
炎の幻影。
いわゆる炎を具現化させ、エストレイアに似せたもの。
ヴァンヒューラが迫ってくる前にその偽エストレイアを用意していたのだ。
そして、そこへヴァンヒューラは突っ込んだ。
リン姫「炎のトラップ“陽炎”…」
陽炎という名の新技。
トラップというからには…、
『ヒュゥゥゥゥヴァァァァァン』
炎が一瞬引いたかと思ったら大爆発を起こす。
丁度ヴァンヒューラが炎の中に突っ込んでいる時、直撃だ。
爆炎を上げ、辺りに煙が広がる。
これ一発でも普通のゴーレムなら平気で沈んでいるだろう。
ヴァンヒューラには致命打にもなりえないであろうが。
そのことはリン姫もエスタも理解している。
リン姫(やっぱりね。エスタとの直線的な戦いのせいでこういった緩い攻撃程当てやすい…)
リン姫「ふふっ…」
爆炎をじっと見つめるリン姫。
余裕を浮かべる振りをして次の手を打ち始めているのだろう。
その頃、
エスタ「ソリューション・ウンディーネェェェェ!!」
遠方より、注がれる青い光。
絶大なエネルギーを含むそれは、クジラの形をしてヴァンヒューラへと迫る。
シルフィ「ちぃ!」
煙幕の中で視界が閉ざされた中、シルフィはとっさにバリアを張っていた。
見えなくても攻撃が来ることは予期できる。
『バシュゥゥゥゥン』
煙幕を散らし、幾多ものバリアを貫き、ヴァンヒューラに見事ダメージを与える。
が、バリアで力を相殺され、たいしてダメージには至らない。
エスタ(攻撃命中8%…)
ほとんどノーダメージに近いだろう。
しかし、バリアは見事に粉砕している。
間髪入れず、
シルフィ「ぐっ!?」
ヴァンヒューラを包むバリアが。
シルフィのモノではない。
リン姫「…ヘルファイア
リン姫のモノだ。
リン姫の生み出したバリアはヴァンヒューラを包み、その中に火の粉が巻き上がる。
そして、
『ドヴァァァァァァァァァァン』
バリアの中で大爆発。
逃げ場もなく、自身を守るバリアも張っていない状態。
直撃間違い無しである。
中の強烈な爆発でバリアは砕け散り、再び爆炎が舞い散る。
シルフィもヴァンヒューラもこれにはダメージを受けているだろう。
すぐに動き出すことは出来ない。
リン姫「攻撃命中100%」
ヴァンヒューラに2度もの直撃を入れるリン姫。
それに対しエスタは、
エスタ「この子…」
驚いていた。
ダメージこそはさしたるものではない。
リミッター解除している上、究極兵器である自分に比べれば威力が落ちるのは当然のことだ。
ただ、それは攻撃力が低いだけでなく機動性や防御力なども比例して落ちるわけで、本来この戦いにはついても来られないはず。
それなのに戦えている。
これを驚かない者はいない。
シルフィ「貴様ァァ!!」
リン姫「…っ!?」
爆炎の中、煙の中から突如姿を現すヴァンヒューラ。
先ほど同様、瞬間移動したかのようにエストレイアの目の前まで来ている。
回避不能
ヴァンヒューラは口に魔法球をくわえ突っ込む。
そして、突進。
『ボオォォォォォォ』
シルフィ「ぐぅっ…!!」
そして…陽炎。
炎は、
『ヴァァァァァン』
大爆発を起こした。
再びヴァンヒューラの背後へと姿を現す。
リン姫「2度も同じ手にかかるなんて…ふふっ、おバカさん♪」
余裕の笑みを浮かべているリン姫。
そこから急に真顔になると、
リン姫「妾に油断などない。自分が強いと思って侮るなよ」
と。
エスタ「凄い…」
これまでゴーレム戦においてリン姫は格上の者や状況的に不利な立場での戦闘ばかりを行ってきた。
その経験がここでは遺憾なく発揮されている。
敵が強いのは承知、だがそういう経験は何度もしてきている。
だからひるむこともなく、逆手に取ることもできる。
それに今はエスタという強い味方がいる。
そのため、普段以上に心に余裕が生まれる。
なにより2対1という状況が大きい。
1対1と違って、敵が常に自分を狙ってくるわけでもなければ、味方がタイミングをずらして攻撃を仕掛けてくれたりもする。
1対1に慣れてるリン姫だと、味方がいるというのは相当気が楽で自由な立ち回りが出来るということだ。
また、それはエスタにも言えることである。
結果、こうした圧倒的優位な状況となる。
シルフィ「くそぉ…」
煙が消え去り、ヴァンヒューラが姿を現す。
たいしたダメージにはならなかったらしく、すでに修復が完了しているようだ。
リン姫もひとまず距離を取る。
次の案を練っているのだろう。
距離の離れたエスタは構えを取り、待機。
攻撃はしない。
リン姫のサポートをすることを考えるとシルフィかリン姫、どちらかが動いた時に自分も同時に動くのが良いと判断したのだろう。
自分だけで攻撃しても無駄だということがしっかりわかっての行動だ。


ヴァンヒューラと距離を取り、後退中。
シルフィも今は一息ついている。
闇雲に突っ込んでも、先ほどと同じになるだけだから…。
リン姫「それにしても…まるっきり効いてないわね」
陽炎2回にヘルファイア
3発も直撃させているのに、大して効果が見られない。
再生してるのはわかるが、これではいつまでたっても倒せない…そう感じ始めてきた。
策をめぐらし攻撃を決めてはいるが、単純にポテンシャルに差がありすぎる。
リン姫「エスタ…どうやったらあの化け物を倒せる?」
エスタ「…私の、セレナレナのアクアバーストエンドなら…」
リン姫「アクアバーストエンド?」
エスタ「はい。…リミッター解除状態でのみ撃てる大技です」
リミッター解除状態、セレナレナがその状態であることをここで初めて知る。
リン姫「それは…どんなの?」
エスタ「超質量の空間圧縮技です。直撃すれば…消滅…します」
直撃すれば消滅、直撃すればシルフィが死ぬ。
自分で口にし始めたことながら脳裏にその光景が浮かび、複雑な気分となる。
リン姫「それをつかえば倒せるのね?」
エスタ「あ…ですが、あの技は若干タメが必要です。それに…」
リン姫「…?」
エスタ「先ほど一度使用して失敗しました」
リン姫「……眼の力か?」
エスタ「! 知っているのですか、魔極の瞳の効力を!?」
リン姫「魔極の瞳…って、名前なのね、これは」
ここで初めて自分のこの目の呼び名を知る。
リン姫「さっきから魔法全てに変な術式が見える。あいつはその術式をかき乱しているようだし…。きっとダメージが少ないのはそれのせいだと思っていたが…」
あいつというのはシルフィのこと。
エスタ(この子、本当に凄い)
エスタ「はい、その通りです。シルフィは私の最強技さえもこの眼を使って無効化できます」
リン姫「なら…妾がシルフィの注意を引き、その魔極の瞳を使えないようにしてあげるわ」
思い切った発想だ。
アクアバーストエンドのタメ時間1対1で戦い、さらに魔極の瞳を封じる。
あまりに危険であり、困難なことに他ならない。
エスタ「えっ? …でも!!」
リン姫「化かし合いは…妾の方が上よ」
エスタ(…化かし合い?)
リン姫「任せなさいって」
エスタにはリン姫が何をするつもりなのかさっぱりわからない。
だが、その何かを企んでいる顔は今は希望となる。
エスタはリン姫に託すことにした。
リン姫「来るよ」
エスタ「はい」
振り返ると、40…いやもっと多くのビームが流星の如く降り注いできていた。
その流星の雨の中、エストレイアは逆方向、発進源の方へ飛んでいく。
ビームの雨をかいくぐりつつ…。
そして、エスタとセレナレナはそれを見送るようにそこに待機し、攻撃のため呼吸を整えるのだった。


リン姫(戦ってみてわかった…。こいつは強すぎる)
リン姫にも相手の強さがしっかりと分かる。
さっきまでの不意打ちや罠の類は今度も通用するとは思えない。
そして攻撃が命中してもほとんどダメージにもならない強固さ。
ドレッドアイですらあっさりと撃破出来たというのにだ。
さらに次の激突はエスタの支援もない。
かなり危険なものとなるであろう。
リン姫(リミッター解除…エスタは使ってたわね。なら妾も…)
使う気でいる。
この強力な精霊機、さらに力を上げるとなるとかなりの体の負担がかかるのはリン姫にも分かる。
イリスにも言われたことだが、こうしてエストレイアで戦っているとおそらく想像を絶するものなのだなと自身でも予想していた。
リン姫(ここぞというタイミングで使わないと)
光の流星群の中をかいくぐり、その先に見えるはヴァンヒューラとシルフィン=アビス。
そのシルフィはビームを撃ち終え、リン姫の方をじっと眺めている。