kanariya022006-05-08

今回はゴーレム姫炎と水のワルツの続きをお送りします。
最終幕へ突入したワルツ編。
待ち受けるは極限なる戦いと終わりゆくエピソード。
ドキドキワクワクの展開ばかりです。
第3部は第2部から続く作りになっているので、この終盤の展開というのは特に大事なわけですが、いろんなことが待ち受けていますよ。
ってなわけで、長いお話ですが、読んでみてください。
では、行ってみましょう。


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青く黒く…宇宙に輝く星々を映す夜空。
その綺麗な、美しい空には今、二筋の流星が流れています。
1つ目は白く流れる流星。
途絶えることが無く力強いその流れは空に綺麗な白い線を描いています。
2つ目はその白い星に折り重なる様にして慌しく駆ける青い流星。
綺麗な青い粉雪を振るい、白い流星と衝突しては消え、消えたと思えば再び姿を現し白い流星との追いかけっこを繰り返す。
そして今もう一つの流星が…赤い流星がその2つの流れ星に合流しようとしています。
高く高くぶつかり合う二つの流星へと駆け上がっていきます。
赤く輝くその流星は黒い夜空で最も鮮やかに光り輝いていました。
どこか温かさを感じさせ、その姿はなぜだかこの言葉を連想させてくれます。
「希望」という言葉を…。


一方…。



空中要塞内。
エリア「デューレ君、無事ですか?」
デューレ「ああ…大丈夫だ」
石柱に覆われた一帯、その地面に座り込んでいるデューレの元に駆けつけたのはエリアとネオン。
ネオン「傷は…凄いぐらい無いね。…なんで? リーン姫かエスタと戦ったんでしょ?」
デューレ「えっ? あ〜、いや〜……手加減された。ってかボロ負け…」
ネタ晴らしをする。
エストレイアの攻撃でドレッドアイは一瞬で撃破され、ドレッドアイの上に乗っていたデューレ自身はリン姫の結界に保護されていた。
結果、デューレは無傷で敗北したのだった。
ゴーレム戦において無傷というのは本来起こりえない。
どこかしら手傷を負い、自分の治癒魔法で回復するのが普通。
エリア「でも…、デューレ君が無事でよかった」
それはエリアの心からの願い。
デューレ「エリア…、お前こそ…」
お互いに見つめあい、互いの無事を心から喜んでいた。
ネオン(こんな時にこのバカップルは…)
そんな二人の姿を目にさせられているネオンは呆れるしかない。
恋愛が出来ないからといってこの二人が羨ましいとは思わず、むしろこんなの嫌だとさえ思っているのだろう。
ネオン「どっちと戦ったの? エスタとなら…勝ち目無いのわかるけど。ゴーレム凄いのになってたし」
カップルのやりとりに付き合うつもりは無いようだ。
流れをぶった切るように話題を差し込む。
エリア「すごいのに…? 封印から開放されただけじゃなくて?」
デューレ「俺はリーン姫に。あれもなんか滅茶苦茶なゴーレムだったぞ」
ネオン「え?」
エリア「…新しいゴーレム? しかも、二人とも?」
デューレ「一瞬しか見て無いけど…、イリアレウス・エンプレスってやつとは違ってた。なんか光ったと思ったら、ドレッドアイが撃墜されてたし」
エリア「そんな…ゴーレムが」
ネオン「エスタは精霊のゴーレムってのに乗ってるよ。私のウインザード・セイオーンと融合して」
エリア&デューレ「…?」
なんでネオンのゴーレムと融合するんだ?
そんな疑問が浮かばずにはいられなかったが、今はそこに突っ込んでも仕方ないので、別の所へと意識を向ける。
エリア「精霊って…?」
ネオン「青い色した機体。姿形ががらりと変わってて…多分、物凄く強い」
エリア「………」
デューレ「じゃあ、俺が戦ったのは赤い色した精霊ゴーレムってことになるな」
ネオン「はぁ? 何言ってんのぉ?」
エリア「…その可能性はありますね」
ネオン「えっ?」
エリア「イリアレウスにはゴーレムとの融合能力がありますから…、大方キサラさんのネーデリアスでしょうか、融合したのは」
デューレ「なるほど、だとしたら…勝てないのも当然か」
ネオン「もう、あんたは…エリアもなんでこんなのがいいんだかぁ」
問題発言をするネオンだが、その言葉はエリアの耳には入っていない。
丁度ゴーレムのことを考えるのに集中していたからだ。
エリア「…詳しいことはキサラさんに聞くのが一番ですね」
ネオン「エスタも姫もシルフィの所にいる…んだろうけど、シルフィは今どこ?」
その問いにデューレは口を閉ざし、周囲へと気配を集中させる。
デューレ「どうやらこの要塞にはいないな、外へ出て行ったようだ。強い魔力を感じないから3人ともな」
ネオン「ふ〜ん」
デューレ「ってか、それぐらいお前も感じ取れるだろうが」
ネオン「私は今魔力無いの。もう空なの。エスタと激闘繰り広げたの」
セイオーンを20回も再生させたのだから当然だろう。
ネオンの魔力は全くといって良いほど残っていない。
エリア「はい、ご苦労様でした」
デューレが返答する様子もないのでエリアが代わりに返答。
デューレ「それにしても、なんか変に涼しいな」
エリア「?」
デューレ「俺もエリアも魔力大分減ってるし…かぐや達も相当消耗してるだろうし、シルフィ達はいないしで魔力がないからなんだろうけど…なんか空気が軽い気がするんだよな、気配を感じ取ろうとした時とかさぁ」
エリア「えっ!?」
ネオン「?」
驚くエリア。
デューレのその発言は現状では普通なようにしか聞こえず、ネオンにはその驚きの意味が分からない。
リオ・パレス勢は皆リン姫かエスタと戦い、負けた。
だから、戦闘で魔力を使い果たし、現状魔力が残っていないのは普通のことのはず。
自分自身で周囲の気配を感じ取るエリア。
デューレの言う通り、魔力というものがほとんど感じなくなっていた。
エリア「本当ですね…」
ネオン「何が?」
エリア「この空中要塞はシルフィからの魔力供給によって動いています。浮遊石も使ってはいますが、超重量ゆえにシルフィに魔力を頂いていたのですが…」
ネオン「!」
そこまで言われて、ネオンは気づいた。
デューレ「…?」
デューレはまだ気づいていない。
デューレ「でも、これって今は浮かすだけだからほとんど魔力使って無いんだろ?」
エリア「だから、もうしばらくは持ちます」
デューレ「はぁ?」
まだ気づいていない。
ネオン「シルフィからの魔力が供給されて無いってことだよ。つまり、もうすぐこれは落ちる!!」
デューレ「なにぃ!?」
シルフィは今戦闘中、しかも瞳を開き、システム暴走、狂気をさらした状態である。
それに、遥か遠く上空で戦闘を繰り広げている。
この要塞への魔力供給をストップしたのも不思議ではないだろう。
エリア「ええ、少しは時間ありますので、キサラさん達と合流し脱出しましょう」
ネオン「でも、大分派手に戦いまくったから、案外時間無いかも…」
デューレ「くぅ…急ぐぞ!!」
デューレは立ち上がると、一目散に駆け出す。
ネオン「あっ、おい。お前男なら私達を守れぇ!!」
ネオンは今魔力が空。
戦いの疲れもあるし、なにより10歳の体。
足も遅い。
デューレ「あ〜もぉ、仕方ないなぁ。ほれ」
ネオンに背を向け、しゃがむ。
ネオンをおんぶしようとしているようだ。
ネオン「いっ!?」
流石にそれは恥ずかしかった。
エリアのほうへ顔を向ける。
が、エリアはニコニコとしている。
むしろデューレの優しいその姿がエリアには喜ばしいことのようだ。
ネオン「おあ、んぅ…」
恥ずかしさ全快ながら、素直にデューレに背負われる。
ネオンの顔は真っ赤だ。
そして、3人はキサラ達の元へと向かった。


すくっと立ち上がるキサラ。
体力も無く、魔力も残っていない状態。
体の隅々にある切り傷ぐらいは治しておきたいところだが、それすら難しい。
そばにいるかぐやに治癒してもらえるといいのだが、かぐやには治癒魔法は全く使えないようだ。
ネオン程とまでは言わないにしろセラは大体それなりの治癒魔法は使えるもの。
これは単純に便利だからで魔法を覚える際に優先的に覚えることが多い。
が、かぐやは魔法の勉強をあまりしておらず、セラとしてもまだ浅いためその他の魔法は使えないようだ。
キサラ「せめてどこに誰がいるかさえわかれば…」
キサラ達はリン姫と戦っていたあの位置から動いていない。
今要塞内にいるリオ・パレス勢は皆魔力を急激に消耗している。
そのため、魔力を感じ取るのも困難になっていた。
ただですら、魔力が残っていないキサラにはもう仲間の位置すら特定できないだろう。
かぐやも同様。
低範囲ならともかく広範囲の気配探知は苦手らしい。
キサラより魔力は残っているが、魔法に長けていないというのがこの状況ではかなり痛い。
キサラ「かぐや、終わったら魔法の扱いというものを教えましょう」
かぐや「は、はい! よろしくお願いします!!」
こうしていると、自分の未熟さがよく分かる。
自分がどれだけ低い位置にいるのか、自分の理想とするリン姫やキサラが計り知れない程高い位置にいることを感じさせられてしまう。
とりあえずシルフィがいつもいる方角へと歩き出す。
シルフィは既にいないが、他の誰かがいるはず…と思ってのことだ。


リオ・パレス5人合流。
お互い、丁度向かい合う方角へと歩いていたため、ピッタリと遭遇できたようだ。
途中エリアが気配感知で方向修正したりもしたが。
まだ、崩壊の兆しも見せておらず、辺りに静けさが漂う。
キサラ「崩壊!?」
かぐや「なっ、なら早く脱出しないと!!」
エリア「ですね、色々事情を伺いたいところですが…まずは脱出を考えないと」
ネオン「………」
デューレ「………」
合流し、この空中要塞が崩壊するということを淡々と解説するエリア。
それとは対照的にネオンとデューレはキサラへの視線を抑えられない。
その視線を感じ取っての発言。
キサラ「別にあなたたちをどうこうしようなんて意志は今はありませんよ」
正義の元、リオ・パレスは罰されるんじゃないだろうか?そんなことを考えているのであろうと予想しての発言。
しかし、そのキサラの推測は違った。
ネオン達がキサラに視線を送る理由は単純に洗脳から解けたキサラが割と普通に良い人だったという印象での驚きなのだ。
彼女達は洗脳された怖いキサラしか知らないのだから仕方ない。
エリアは知っていたのであろうが。
怖いキサラを毎日見てきただけに、今のキサラは逆にインパクトがある。
垢が抜けたような感じで。
ネオン(なんであんな怖くしたんだろ、シルフィ…)
デューレ(大人の魅力全快だな、この人。……なんであれに?)
かぐやだけではなく、ネオンやデューレにも怖がられていたことが分かる。
エリア「さて、脱出方法なんですが…」
皆エリアに注目する。
エリア「まずいことにないですねぇ」
デューレ「何? 何かないのか?」
エリア「だってこの空中要塞、空中ですもん。皆ほとんど魔力切れてますし…」
俊足や超ジャンプ力を持つセラだが、それらは魔法で強化してできること。
強化さえ出来れば数百mと浮かぶこの空中要塞からでも飛び降りることが出来る。
が、今はそれができない。
エリアとデューレの魔力も残り少ない。
一番魔力が残っているかぐやでも残りわずかだし、かぐやは使える魔法も少ない。
ネオン「………」
キサラ「………」
修羅場を乗り越えてきてる者達だけあって、現状を知ったからといってあわてる者はいない。
皆どうしたらいいか必死で考え込む。
そうして時が過ぎ、崩壊の時間が迫る。


ゼファーラ「ふふっ、…やはり来たか」
遠くから聞こえる足音。
ゼファーラの姿をしっかりと捉える瞳。
ゼファーラはその者の方へ身体を向けた。
ゼファーラにはそれは予期せぬ登場というわけではないようだ。
むしろ来ることを予想していたようで。
ゼファーラ「我が助ける必要はないな…」
???「………」


『ガッコォォォオン』
要塞を組む、機材が壊れる音。
『ガ…グォォォォォン』
石柱が悲鳴を上げ、崩れ始める。
要塞が崩壊を始めた。
『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ』
地震も起き始めた。
建物崩壊の振動だけではない。
シルフィの注いた魔力がどんどんとなくなり、要塞を宙へと維持する力がなくなり、落下が徐々に始まったのだ。
やはり、要塞内での戦闘でのダメージが大きいようだ。
ネオン「ぐぅ…。皆どんだけ壊したのよぉ…」
エリア「え〜と……あはは…ははっ…」
崩壊率ではエリアのクリスリエネがNo.1だ。
狭い迷宮内でバンバン壁を崩していたため、崩壊率も高い上、要塞を支える大事な箇所へのダメージも大きい。
都市殲滅型としての特性が仇となったとも言える。
この空中要塞に詳しい本人が一番そのことを理解しているが故にどうにも返答に苦しむ。
ちなみに崩壊率最小はネオンのウインザード・セイオーン。
水上戦だったため、被害は少ない。
キサラ「こうなったら仕方ありませんね」
ネオン「ん?」
キサラ「各自出せる力全部出して生き延びる…で」
つまり、それぞれでどうにかしろということ。
ネオン「ええっ!?」
かぐや「………」
エリア「それしか…ありませんね」
ネオン「そんなぁ」
デューレ「お前は俺に背負われてるんだから、安全だろ」
ネオン「あんたのどこが安全なのよ!!」
デューレ「…お前、すっげぇ〜口悪いな」
ピンチになる程人は本性を現すというもの。
ネオンの場合、エスタと出逢ったことによって希望を見出した今だから、生きようと必死なのだ。
話戻って、
エリア「ですが、魔力がないキサラさんが一番…」
一番危険であり、生き延びる可能性が低い。
しかし、手段がないのは皆理解している。
時間もない。
建物はどんどん崩れ落ちている。
今にも天井が崩壊するだろう。
キサラ「行きましょう」
かぐや(キサラさん…)
エリアの問いにキサラは答えなかった。
キサラ自身は死も覚悟、この状況では他の案もなく、また考えている余裕もない。
そう判断したから、死を覚悟の上でこの道を選んだのだ。
各自は分断し、脱出へ…そうしようとした。
と、その時、
???『動くな…』
一同「…!!」
テレパシーが聞こえる。
一同は足を止める。
???『まったく…デューレ、エリア…あなた達はまだまだ手がかかるわね』
ネオン(…誰?)
キサラ(この声は…)
知らない者もいれば、聞き覚えのある者も…。
そして、
デューレ「………」
エリア「………」
名前を呼ばれた二人は驚いていた。
二人はよく知っているのだろう、キサラ以上に。
このテレパシーの主を。
???『魔力のない人間五人、楽なもんね。……私が手を貸してあげる』
キサラ「………」
ネオン(誰〜?)
誰のテレパシーかわかっても正体を口にはしない。
ネオンは誰の者なのか気になってならない。
『ブワァァァァ』
エリア達5人は白いバリアのような風船のようなものに包まれる。
そして、軽く宙へと浮く。
5人を中に包むその白い玉はフワフワと動き出した。
建物が完全に崩壊を始め、石や鉄が降り注いでくる。
が、それらを風船らしく弾き飛ばしていく。
中にいる5人にダメージはない。
風船はゆっくりとゆっくりと落下を始める。
先ほどまであった床も崩れ落ちている。
天井も床も…全てがボロボロと音を立て、崩れ落ちていく。
足場もなく、上からもひっきりなしに何かが落ちてくるこの状況、魔法無しではどうにもならなかっただろう。
彼女達の生活していた場所、世界征服の拠点が散りゆく。
その光景を特等席で眺めていた。
それを見るのもまた、彼女達の役目である。
が、
デューレ「…………」
エリア「…………」
二人は考え込んでいた。
今この魔法を使っている者のことを。
もしかしたら、もうすぐ会えるかもしれない。
そう思うと、どんなことを話して良いのか、なんて言えばいいのか…。
色々良いたいこともあるはずなのだろうが、その言葉が思い浮かばない。
二人はその思い浮かばない言葉を必死に思い浮かべていた。
キサラ「………」
キサラはそんな二人の様を眺め、別のことを考えていた。
キサラもまた、その者を知っているが故にどう接するべきか。
ネオン(はぁ…)
ネオンは今もなお、気になる。
3人の態度が変で、助かってるはずの今なのにちっとも喜びの顔を見せない。
かぐやはかぐやで皆が黙り込んだ今を利用してか、自分のふがいなさ、未熟さを悩んでいるようだ。
こういう状況において本当に自分は無力なんだなということを…。
そんなわけで一人ノリがずれたネオンは変な苛立ちを感じるのであった。



白い風船が消える。
5人は無事、地へと下りた。
その頃には空中要塞の部品は既に落下済み。
フワフワゆっくりと落ちていく風船より建物が完全に崩壊し、落下しきる方が早かったのだろう。
今彼女達はその要塞の残骸の上に立っている。
ネオン「助かったぁ…」
しかし、そんな喜びを抱くのもネオン一人だった。
他の者は周囲を見回していた。
リン姫やエスタ、シルフィはいないか…。
そして、今の魔法を使った者はいないか…と。
しかし、見当たらない。


ゼファーラ「会わないのか?」
???「ええ…今はまだ」
ゼファーラ「そうか。…この戦いは?」
空を眺める。
この戦いというのはリン姫、エスタ、シルフィの戦いのこと。
???「いや、いい。私はこれで…」
ゼファーラ「ふふっ、お前には戦いの行方が見えているようだな」
???「…いいえ。でも…」
ゼファーラ「でも?」
???「あの子が…リン姫が負けることはないわ」
後ろへ振り返り、その場を後にしようとする。
その言葉はゼファーラをにやっとさせる。
女の腹の内が読めたから…なのだろうか。
ゼファーラ「次の舞台はもうすぐそこだ。近い内にまた会うだろう、準備でもしておくのだな」
???「………」
その言葉への返答はない。
女は何も言わず去っていった。


ネオン「ねぇ、結局誰なのぉ〜!?」
ネオンの声が木霊するも、誰も答えてはくれない。
デューレやエリアには確信がある。
が、想いが強く口には出せない。
出したくないのだろう。
デューレ(まったく…何年ぶりだよ。顔ぐらい見せろよな)
エリア(まだ…会えないんですね)
姿を見せてくれないことへの思い。
決して責めるつもりはないが、顔を見せてくれないことに悲しみを感じる。
そして、思うこと。
会ってお礼をしたいのに…と。
エリア(ありがとう……ステアちゃん)



赤い流星が舞い上がる。
遥か遥か上空へと。
そして、間もなく3つの流星がぶつかり合う。
それは大空で、最強のセラ達の…究極の天使達の戦いが繰り広げられるということ…。