あの日々のこと…私は忘れてことがありません。
シルフィ…あなたと共に過ごした日々。
共に戦った日々…全てが私に強く残っている。
私と近しい存在だからか…私と同じ目的で創られたからか…わかりません。ただ…一緒にいて楽しかった。
あなたが急におかしくなって皆を傷つけ始めて…あなたを封じようという決断が下った時、嫌な気分だった。
強大な力を持ち、私でさえ抑えられないその力であなたは私を傷つけた。
身体を…なにより心を。
そして、それでも最後には私の声が届き、意識を保ち、自らを封じるように…事を受け入れてくれた。
私の全てを見通すその瞳を閉じたまま…。
兵器として創られたはずなのに…心が痛かった。…悲しかった。
ずっとそばにいてくれたら…って思うけど、もう目覚めないで欲しいとも思った。
でも、あなたは戻ってきた…。
もう会うことはないと思っていたのに…戻ってきて、辛かった。
すっかり変わってしまったあなた。私のことを受け入れてはくれる。
でも、怖くおぞましく変わっている。
もう戻れない…元には戻れない。すぐにそう感じた。
だから、あなたにはもう何もしないで欲しい…。
あなたを殺してでも…私の全てを失っても構わない、あなたを倒す!!そう決意した。
私には…私にはあなたの存在が辛い…。
多くの人の命を奪おうとするあなたを見たくはない。
優しいあなたのままでいて欲しい…。
だから…だから、私は……あなたと戦います。
…シルフィン……アビス。



今回はゴーレム姫第2部、「炎と水のワルツ」の最後のセラの紹介です。
今までブログを読んで頂けた方はわかるでしょうが、最強のセラです。
これは1部2部で…という話ではありません。
この世界の歴史上でも、またこの後予定している第3部も含め、全てにおいて最強なセラです。
では、ご覧アレ、どうぞ〜
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シルフィン=アビス


年齢不明。男型。
エスターシャ=ローネ同様、古代に創られた究極兵器。
エスタより後に創られため、エスタからさらに改良が施されている。
そのため、エスタ以上の戦闘スキルと魔力を持ち、向かうところ敵無しの力を所持している。
古代の戦争で最も活躍を果たした人物。
しかし、力の制御に失敗したのか不完全な代物だったのかどこかに異常をきたしたのか、いずれかが原因で人格が崩れ始め、戦争するために創られた者としての最優先プログラム『破壊行為』を無差別に行うようになってしまう。
シルフィを止めるべく、古代人とエスタが協力し、シルフィを封じることを決意。エスタを相手にしても止まらないシルフィに封印さえも困難なものとなるが、最後には意識を保ち、目を閉じ、自らの能力を可能なまで抑え、封印される道を選ぶ。
そして、1万年の時を経て、デューレ&エリアに目覚めさせられてしまう。
以後、どんどんと人格や力の制御ができなくなり、狂気が増大していく。
ただ、シルフィの元の人格の最後の抵抗で目は未だ閉じたままである。
リオ・パレス勢は皆シルフィに恐怖を感じているようだ。
デューレ、エリアは目覚めさせた張本人として責任を感じている所もあり、シルフィの提示する世界征服計画から逃げ出すことはまずできなくなってしまう。
キサラを洗脳したのも、エスタを封印したのも彼。
エスタには想いを寄せているのか仲間入りを心底望んでいたようだ。
仲間入りを拒まれた時、エスタに手をかけず封印という手段を選んだのもそのためらしい。



[“魔極の瞳”モード]




ヴァンヒューラ


キメラ型ゴーレム。
能力は操者の力を最大限に引き出すこと。
能力が他のゴーレムとは異質で、この能力もシルフィ自身が考えたモノ。
最強の魔力と様々な種類の魔法が使えるシルフィにとって生半可な能力を持つゴーレムなど必要なく、自分の力を最大限に使えることを重視したようだ。
結果、精霊機に引けを取らない程のゴーレムとなる。
ただしこれはシルフィが操っているからに他ならない。
例えば16才リン姫では初期クロぐらいの力にしかならないものと思われる。


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エスタ編ではシルフィはまだ目を瞑った状態です。
上にある絵のように目を開いてはいません。
目を開くということは視覚要素が使えるわけです。
ただそれだけでも戦闘力はぐっと上がりますよね。
そしてリン姫が目覚めようとしている力、エスタが使っているあの力も発動できるわけです。
究極の眼力、『魔極の瞳』が。
今の段階でさえエスタ&セレナレナを圧すという化け物っぷりなのにさらに力を増すんだからどうなることやら…。
セレナレナのリミッター解除が行われようとしているわけですが、果たしてどれほどの力か?
また、リン姫が戦いに介入できるのか?
色々気になるところですね。
最終エピソードは日をあけますが、近い内に公開します。
こうご期待ください。
そして、さらに第3部の情報も近々公開していきます。
そちらもお楽しみに〜