kanariya022006-03-17

アイコン:イリス(下で登場、紹介します)
中の一番下にも画像あります。


今回はゴーレム姫第2部終盤戦の紹介です。
なぜ終盤戦からなのかというと、そこまではオエビで紹介しちゃってるから。
途中まで披露してて停止して、終盤戦だけ謎のまま…ということだったので、ここで進めておきます。
分からない人はパスすべし。


第2部終盤戦は中盤のキサラ、ネオンまでとは戦闘のレベルが桁違いな程高くなります。
残るはシルフィだけって思われてるでしょう。
でもまだ、デューレ&ドレッドアイも健在です。セイレーンのボイス攻撃喰らって撃退しただけですからね。
また、なんとイリアレウス、そしてセイオーンがさらに進化しちゃいますよ。
2体とも特殊なゴーレムへの進化で、人具現化能力も備え、ゴーレム自身が意思表示してきたりもします。
そして、リン姫もさらに成長、エスタはネオン戦で自分の体を取り戻し、本気モードになります。
そんなわけで、成長したリン姫&新イリアレウス、復活エスタ&新セイオーン、そして最強のセラ、究極兵器シルフィン=アビスととんでもない連中のぶつかり合いが始まります。
…この説明の時点でデューレ君はすぐ負けるな…と予想できてしまいますねw
新ゴーレムに新コスキャラ、新キャラも一杯なんで今まで絵を描けずじまいでした。
今もまだ追いついてませんけど。ちょこっとだけ絵をアップします。
では、ワルツ編終盤戦、行ってみましょう!!

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キサラ戦。
始めはまるで捉えられなかったネーデリアスの爪の動きが徐々に見え始める。
炎の円陣が敷かれた中で、四方八方どこから襲い掛かるか分からない状態。
それでも、敵の攻撃は完全に見切り始め、キサラへの反撃も可能となってきた。
キサラの洗脳を解く事、それも大事だ。
しかし、今はこのゴーレムを倒さなければならない。
キサラの魔力を無尽蔵に喰らうこのネーデリアスを。
キサラの魔力がどんどんと減っていくのが分かる。
大技を多用したり、再生したりで魔力を多大に消耗していく。
早く倒さないといけない。
できるだけ一撃で。再生できないようにして。
しかし、相手はキサラが操るネーデリアス。
生半可な技で倒すなど不可能。
条件は厳しい。
不可能ではない、イリアレウスの持つ能力で、可能なものが一つある。
再生できず、一撃で倒せる技がイリアレウスにはある。
しかし、それはリン姫が封印してきたもの。
絶対に使いたくない技であった。
使うべきか、使わないでおくべきか…悩みに悩んだ。
しかし、そんな中でもネーデリアスは襲い掛かり、リン姫とイリアレウスは交わし、キサラの魔力は消費されていく。
キサラの魔力はみるみる減り、このままいくと命にも関わってくる。
もはや、躊躇している場合ではない。
リン姫は使うことを決意した。
イリアレウスの必殺技、煉獄の牙を。
リン姫はキサラをまっすぐな瞳で見つめる。
その時、キサラは笑みを浮かべていた。
リン姫「呪縛結界、ハァッ!!」
地に巨大な魔法陣が描かれる。何十メートルにも及ぶ巨大な魔方陣
方陣の上にいたキサラとネーデリアスに物凄い重圧が襲い掛かる。
キサラ「くっ…」
身動き一つ出来ない。
リン姫「ごめんなさい、キサラ。すぐに…楽にしてあげるから…。クロ、煉獄の牙!!」
クロ「ガォォォォォォ!!!」
大きな雄たけびの後、ネーデリアスの前へ移動。
そして、
『ガシャ!ガシャ!』
ネーデリアスを食べ始めた。
呪縛結界で全く身動きが取れない状況、煉獄の牙を交わすことは出来ない。
どんどんと食われていくネーデリアス。
身動きが取れないまま、ムシャムシャと食べられていく。
再生など出来ない。クロの中へと入っていくのだから。
そして、
キサラ「ああ…」
リン姫「キサラ!!」
キサラの元へと駆け寄る。
ネーデリアスは完全に食べられた。
何か異常でも?不安がよぎる。
リン姫「キサラ、しっかり!!」
キサラ「う…くっ……」
苦しむキサラ。
キサラ「はぁ…はぁ…はぁ…」
リン姫「キサラ!」
キサラ「リン…姫」
リン姫「……」
キサラ「大丈夫…です」
リン姫「キサラ…、元に…戻った?」
キサラ「ええ、…あのゴーレムが消えたために…」
あのゴーレムとはネーデリアスのことだろう。
ンエーデリアスが消滅し、キサラの洗脳は解けた。
強制的にキサラの魔力を奪うネーデリアス。
そこに洗脳の鍵を仕込んでいたのだろう。
リン姫「良かった…」
キサラ「はぁ…はぁ……リン姫…」
リン姫「本当に…良かった」
キサラ「……はい」
今にも涙を流しそうなリン姫。に、温かみを感じずにはいられないキサラ。
キサラ「…ありがとう…ございます、姫様」
『ザッザ…』
かぐや「………」
戦いが終わったのを知り、安全圏に非難していたかぐやはすぐに二人の元へと駆けつけた。
声はかけない。二人の様子を見ているだけで、何がどうなったのかなんとなく分かる。
かぐや(これがセラなのか…。強い…なんて強い人達なんだ)
自分が未熟であることを思い知らされる。
そして、目標とすべき存在、自分が本当に目指すべきはこの子達なんだ…と思った。
かぐや(私は…この子に…。リーン姫様について行きたい!!)
いますぐにでもそう口にだしたい気分だが、和やかな二人を見ていて、今はただ眺めていることが心地よかった。


???「ジーーー」
かぐや「?」
???「ジーーー」
振れ合うリン姫とキサラ、そのやり取りを眺めるもう一つの影。
キサラぐらいの年の女が眺めている。
???「ジーーー」
キサラ「?」
かぐやもキサラも知らない存在。
リオ・パレスのメンバーではないようだ。
???「ジーーー」
リン姫「誰じゃ?」
振り返り、じっと眺める姿が気になってならない。
???「あ、はい。失礼しました、御主人様」
なぜか、敬礼のポーズを取る謎の女性。
キサラ「ご主人…」
かぐや「様?」
イリス「私、イリスと申します。御主人様」
リン姫「イリスゥ?」
イリス「はい。ゴーレムイリアレウスの具現化イメージデータであります、御主人様」
リン姫「イリアレウス…クロの?」
イリス「はい、その通りです、御主人様。この進化したイリアレウス、“エストレイア”の頭脳であります、御主人様」
リン姫(御主人様御主人様ってうるさい…)
とりあえず、新しいイリアレウスとやらに視線を向ける。
と、かなり大きくなり、かつ形が変わっている。
リン姫「原型が…無い」
キサラ「凄い…これは……」
原型は一切無い。赤と黒、2色で形成され、完全な人型と化している。
大きさも20M近くある。ドラゴンのようなデザインだったイリアレウスの一部すらも見受けられないつくりになっていた。
イリス「エストレイアは炎のゴーレムと炎のゴーレムが融合したために出来上がった究極の精霊ゴーレムです、御主人様」
かぐや「究極の…」
リン姫「精霊ゴーレム?」
イリス「はい、魔力を最大に引き出せる精霊型、エストレイアはその中で、炎を扱う炎の精霊ゴーレムであります、御主人様」
リン姫「御主人様は邪魔じゃ」
イリス「はい、承知しました、御主人様」
リン姫「わかってない…」
言っても無理なのかとあきれ果てる。
リン姫「炎の…精霊か。凄いな」
イリス「はい、もうとんでもなく強いですよ、御主人様。御主人様の実力と合わさればどんな敵だってイチコロです」
かぐや「どんな敵でも…」
キサラ「なら…シルフィにも…」
リン姫「…シルフィ?」
キサラの口にしたシルフィという存在。
ここで、シルフィに関しての情報を手にすることとなる。
リン姫「あなたを洗脳したの…そいつなのね」
キサラ「ええ、エスターシャ=ローネ。あの究極兵器の人さえも封印してしまいました。強いなんてものではありません」
リン姫「…………。でも、このゴーレムなら、やれるかもな」
キサラ「…やるおつもりで?」
リン姫「見過ごすわけには行かないって。キサラ、あなたはゆっくり休んでて、大丈夫だから」
キサラ「お気をつけて」
リン姫「ああ」
エストレイアの方へと、歩む。
キサラ「完全に…追い抜かれちゃいました」
かぐや「その割に…嬉しそうですね」
キサラ「ええ。嬉しいです」
言葉では表せない思い。
初めてリン姫と出逢ったときからの思い出が読み起こされる。
始めは対立して、共に戦って、リン姫に道を指し示したこともあって…その時はリン姫の前を歩いてた。
そんなつもりじゃないけど、ウェルヴァニラを差し出して、貸しも作って…。
でも、今は違う。
戦い成長し、自分より強くなった、洗脳された自分を救ってくれた…。
正義というモノ、言葉で表すには難しいモノ、でもこれが正義だって言えるモノをリン姫は持っている。
だから、キサラは嬉しかった。
自分を乗り越えてくれたことを。
正義というモノを手にしてくれたことを。
リン姫「これはどう操作すれば…?」
イリス「あ、このエストレイアは中に入り込むことが出来るんです、御主人様」
リン姫「ふ〜ん…」
ゴーレム手前、リン姫は振り返り、
リン姫「では、行って来る!!」
かぐや「はい、お気をつけてぇ〜!!」
キサラ「…ありがとうございます、リン姫様」
小さく呟きながら、大きく手を振る。
リン姫の姿が見える内、キサラは幸せで一杯であった。


エレメンタル・フィールド。
エストレイア内部に形成された亜種空間。
外からゴーレムに手をかざした時、ゴーレムから光が指し、この空間へ転送される。
リン姫「何…これ」
イリス「エレメンタル・フィールド。通称Eフィールドです、御主人様」
リン姫「Eフィールド…」
イリス「ここだと御主人様もゴーレムの操縦に専念できます」
リン姫「確かに…」
ゴーレムは外から操縦するモノ。そのため、ゴーレムの距離感も掴みにくく、また、自分自身にも襲い掛かってくる危険に対処しなければならない。
それを考えると中から操縦できるとなると、その問題は一気に解消される。
ゴーレムの破壊=操者の死に直結するという問題が出てきてしまうが。
ハイリスクだが、それだけ性能を重視した設計になっているのだろう。
イリス「それと、エレメンタル・ローブ、発動!!」
イリスの掛け声と共に。
リン姫「なっ…」
リン姫の体が光りだす。
そして、光に包まれて…、新たな衣装が。
編んでいた髪はぱらっと解け、赤いドレスは赤いローブへと変わっている。
リン姫「これは…」
イリス「エレメンタル・ローブ、通称Eローブです、御主人様」
リン姫「Eローブ…」
イリス「魔法素材で作ってあるので丈夫だし、魔法の感度も良好なのです、御主人様」
リン姫「…そうか」
どこか納得しないリン姫。
ボロボロだったドレスよりは良いかという気もするが…。
まぁ、いいかと投げやりな気で先へと進む決意を。
リン姫「では、行くぞ!!」
イリス「はいです、御主人様」
リン姫(本当にうっとおしい…)
エストレイア自体に不満は無い、が、イリスが不満でならない。
イリアレウス、もといクロがこういう人格だったのもさらにショックなのだろう。
ゴーレムの操縦自体は従来と変わりなく、思い描くとおりに操作が出来る。
宙に浮くエストレイア、高くへと浮上し、進んでいく。


リン姫「!!」
魔力をを感じ取る。
イリス「敵前方より反応、ゴーレムです、御主人様」
リン姫「魔力はそこそこ…これは…あいつか」
先に戦い覚えのある感覚。
敵が視界に映る。
リン姫「クラゲゴーレム」
前方よりクラゲ型ゴーレム、ドレッドアイが現れる。
操者はデューレ=ランシー。
デューレ「これ以上は進ませねぇ!!」
ドレッドアイの上部、頭の上にデューレの姿を見つける。
イリス「あんなやつ、エストレイアの敵でもないです、御主人様」
リン姫「ああ。……やるぞ」
両者戦闘態勢に。
もはや戦いにためらいは無い。
イリス「御主人様、御主人様」
リン姫「何だ?」
イリス「どうせなら、必殺技とか作ってもよろしいかと思います、御主人様」
リン姫「しばらく黙ってろ」
イリス「はいです、御主人様」
イリス(御主人様の命令♪)
イリスは黙り込んだ。
リン姫(あのセラを保護しつつ撃破せねばならんな)
そのまま、撃破してしまうと上に乗っているセラ、デューレも爆発に巻き込まれて死んでしまう。
そのため、セラを守りながら戦うこととなる。
デューレ「喰らえぇ!!」
無数にもビームが降り注いでくる。
が、ネーデリアスの攻撃を見切るまでもいったリン姫には全てのビームを交わすぐらいわけは無い。
リン姫「行くぞ」
リン姫、手を軽く横に振る。
と、戦場は光に包まれた。
デューレ「なっ…」
攻撃は一瞬。
一瞬光った直後、ドレッドアイは大きな爆発を起こす。
丸いバリアに覆われ、宙を漂うデューレの姿も。徐々に落下していく。
まるで手品のようで、何が起こったのかも分からない程のわずかな時の出来事。
一瞬、ほんの一瞬でドレッドアイを、先に大苦戦を強いられた新型ゴーレムを撃破してしまう。
リン姫「これが…エストレイアの力…」
エンプレスの時とは比べ物にもならないほどの強さ。
リン姫の想像をはるかに超えている。
リン姫「強すぎる…。イリス、これがエストレイアの力なのか?」
自分に話しかけられたことで、黙ってろという命令が解けたなと認識。
イリス「いえいえ、エストレイア、精霊型ゴーレムにはまだ強力な力があります、御主人様」
リン姫「なっ、…これよりさらに?」
イリス「はいです。精霊型ゴーレムにはリミッターを設けています。これはリミッターがかかった状態なんです、御主人様」
リン姫「これで…ならリミッターを解除したら…」
イリス「リミッター解除モードはとんでもなく負担がかかります、御主人様でもかなり危険です」
リン姫「…そんな……」
もはや、絶句。
言葉も出ない。


リン姫「!!」
イリス「これは…」
再び、魔力を感じ取る。
しかし、デューレのモノではない。
魔力の桁が…あまりに違う。
リン姫「なんなんだ、この魔力は!?」
魔力は要塞の外、空中要塞の上から感じる。
リン姫はそちらの方へ、エストレイアを向かわせる。
そして、そこで見た光景は異常だった。
リン姫「何…これ……」
イリス「魔力測定不能、それも2つも…これは…御主人様、究極兵器です」
究極兵器VS究極兵器。
信じられないほどの魔力を持つ者が二人、そのゴーレムがぶつかり合っている。
リン姫「早…すぎる」
それはありえないもの。
リン姫の頭上で展開される戦い、それはあまりに早い超音速戦であった。
遠く、はるか上空で物凄い速さで動く2体のゴーレム。
遠目で見ているはずなのだが、そのゴーレムの動きを目で追いかけるのも難しい早さであった。
イリス「こんな…ありえないです。早すぎます、御主人様」
リン姫「ああ…こんな…」
遠くから、目で追いやるのも困難なバトル、介入することすら不可能に近い。
勝てる勝てないじゃない、戦いを挑む権利すら持ちえていない…。
リン姫は頭上の戦いをひたすら眺めていることしか出来なかった。
戦いに介入できず、ただひたすらに。
それからしばらく、エスタとシルフィの戦いは終わることを知らない。
その戦いを眺めるリン姫。
彼女に異変が訪れる。
イリス「御主人様」
リン姫「………」
イリス「御主人様…?」
リン姫「見える…。見える…」
イリス「?」
イリスは前へとも回り込み、リン姫の顔を覗きこむ。
と、
イリス「ご、御主人様!?」
リン姫「なんだか…変だ。……妾が…変わっていく…」
リン姫の瞳が赤く変わっていた…。


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キャラ&ゴーレム紹介です


イリス(アイコンの女性)
上のを読んでもらえたなら分かるキャラです。
エストレイアの具現化人格。
リン姫に命令されることが最大の幸せという最高の受身キャラ。
一言で言うと、超ドM。
うっとおしいぐらい、御主人様と呼んでくる。
リン姫からすればうっとおしいことこの上なし。


エストレイア
全長20M。
炎の精霊ゴーレム。
圧倒的なパワーを持ち、ドレッドアイを瞬殺してしまうほど。
イリス具現化の他、E(エレメンタル)フィールド、E(エレメンタル)ローブ等特殊なシステムが多々ある。
リミッター機能も設けられている。



と、以上…ではありません。
まだ、ありますよ。
話の最後でリン姫がなった現象。
あれは新たな力の覚醒です。
エスタ対シルフィの早すぎる超音速戦を眺めるうちに、目が慣れていきます。
そして、キサラ達とは比べ物にならないほどの魔力の質、扱いを目の当たりにし、捉えていく。
結果、新たな力が目覚めようとしています。
そう、さらに成長しちゃうんですよ、リン姫。
新能力、その名も“魔極の瞳(まきょくのひとみ)”です。
どんな感じか、ご覧あれ。




[エレメンタル・ローブ&“魔極の瞳”モード]



どうです?
衣装もチェンジ、新能力、さらに新ゴーレムに新付き人と一気に変わっちゃいました。
これがどうなってくるのか、お楽しみに。


リン姫編はここまで。
明日に続きます。