kanariya022006-03-14

さぁ、いよいよ炎のドッジボール編完結です。
コート内は人数一杯残ってますが、ここは終盤戦。
バタバタ減っていきますよ。
ドッジボールらしい展開も多々含まれており、おお、こんな攻め方で!!
ってのもあるかもしれません。

楽しんで読んで下さい。
では後編、お送りします。


―――――――――――――――――――――――――――――――――


ジャッキー 「いくぞぉ!!」
外野のマックスに高速のパスを渡す。
マックス 「いっ!!」
マックス、飛んできたボールを弾くように跳ね飛ばした。
偶然ながらキャスのほうに飛んでいく。
キャス 「おっ、いくよぉ」
キャッチし、アヤメ目掛けて投げようとする。
が、
ジャッキー 「パスだ!!」
キャス 「へ?」
投げようとしたその体勢から無理にジャッキーの方へ。
ジャッキー 「そうら、もう一周!!」
再びマックスに高速パス。
今度はマックスもしっかりキャッチし、キャスにパスをする。
アヤメ 「何これ!?」
ホフル 「気をつけろ」
3角形を綺麗に描くパスワークが展開される。
ジャッキー 「どうだ、これには対応できまい!!」
アヤメ (くっ、速さに追いつけない…)
自分の周囲、後方にもボールが回っているため不意を疲れないように体を回すが、それが返って対応できなくしていた。
ネネコ 「アヤメ危ない!!」
唯一、ボールに対応できていたネネコの叫び。
ボールはジャッキーに渡り、アヤメに向けて構えを取っている。
ジャッキー 「もらったぁ!!」
アヤメ目掛けて思いっきり投げる。
アヤメ 「ちっ…」
とっさに回避行動を取る。
『シュッ』
ギリギリ、回避が間に合い交わすことに成功。
アヤメ (やった…)
しかし、アヤメが交わしたボールはキャスの元へ、
アヤメ 「しまっ…」
叫びきる前に早くも飛んでくる球。
もう回避行動を取ることは出来ない。ボールを受ける構えも出来ない。
しかし、
ザシャ…』
アヤメの前に一つの影が飛び込んできた。
アヤメ 「え?」
ネネコ 「取る!!」
ネネコだった。
唯一この出来事に対応できたネネコは果敢に飛び込み、ボールをキャッチしようとする。
が、
ネネコ 「あっ!!」
キャスが急いで投げたボールは微妙に正確でなく、また勢いも無かった。
そのせいで球は弾み、ネネコの肩に当たる。
アヤメには当たらずに済むも…、
メグミ 『おーーーーっと、すごい!!あのネネコ選手にヒットォォ!!!ネネコ選手、アウトです!!!』


−ネネコ=クローネル→アウト


キャス 「や…やったぁ!!!」
ジャッキー 「おお、見事だぜ、キャス公。いやキャス様!!」
ネネコ 「やられたぁ…」
アヤメ 「まさか本当に凄い技だなんて…」
ホフル 「あなどっていたな…」
アヤメ 「ええ、話の流れ的にへなちょこ技だと予想していたのにね」
マックス 「どんな見られ方してたんすか、俺達…」
アヤメ 「ごめんね、ネネコちゃん。私のせいで…」
ネネコ 「ううん、気にしないで。…ちょっと楽しかったから」
ネネコは笑顔で外野へと向かった。


ボールはキリトが手にしていた。
キリト (…くっ、どうする?)
ホフル 「キリト、あのトライアングルアタックを破る方法があるぞ」
キリト 「本当ですか?」
ジャッキー 「な、そんなものが…!?」
ホフル 「ああ、簡単だ」
ジャッキーを指差し、
ホフル 「ジャッキーをアウトにしてしまえばいい」
沈黙。
ジャッキー 「しまったぁ〜!!」
頭を抱え大絶叫するジャッキー。それに対し周囲は、
ヘレナ 「ごく普通のことよね」
冷静だった。
キリト 「なら!!」
キリトの全力。
鋭くスピンのかかったボールがジャッキーを襲う。
弱点を見破られたことで弱腰のジャッキー、このままではキャッチは出来そうにない。
ミコト 「くっ!」
ジャッキーを庇うミコト。


メグミ 『ミコト選手、アウトォーーー!!!』


−ミコト=クロムウェル→アウト


ジャッキー 「わりぃな、ミコッティ」
ミコト 「いえ、今のは取れると思ったんですけど…ね」
笑いながら外野へ向かう。
ミコト 「トライアングルアタック、続けて行っちゃってください」
恐らく、それ目的でジャッキーを庇ったのだろうか。
ジャッキー 「おおよ!!」
ジャッキーは胸を張って返事をする。
ジャッキー 「行くぞ、マックス!!」
再び、三角形のパスが始動する。


アヤメ 「くっ…」
トライアングルアタックに対応できず、当てられる。


−アヤメ=マサカゲ→アウト


アヤメ 「ホフル、外野から攻めるから」
ホフル 「わかった。仕掛けるぞ」
この二人も何かを考えているらしい。
メグミ 『試合再開!』
声がかかると、ホフルはジャッキーをじっとにらみ、
ホフル 「行くぞ」
烈火 「気をつけろ、狙われてるぞ!!」
ジャッキー 「分かってるって」
ホフルの豪速球はジャッキー目掛けて。
と思いきや…、
ジャッキー 「何っ?」
球は大きく上昇し、ジャッキーの頭上を越える。
『パシッ』
空中でボールをキャッチする影が見える。
アヤメ 「やられた分、お返しするわ!!」
完全に意表をつかれたジャッキー、
ジャッキー 「しまった!!」
簡単に当てられてしまう。


−ジャッキー=フランツ→アウト


りゅい 「今のジャンプアタックって…あまり意味ないな」
バニ 「いやいや、ああいう必殺ショットみたいなのが燃えるんだよ」
りゅい 「そうだが、普通にキャッチして投げても当てられたんじゃないか?」
ラビ 「お約束なんだから突っ込んじゃ駄目」
突っ込んでる人達もいた。
イールク 「僕が投げる番だ…ついに僕の…」
烈火 「俺に貸せ」
イールク 「え?」
烈火 「俺に貸せ!!」
苛立ちを見せる烈火。
赤組残り2名となり、追い詰められているせいなのだろう。
ボールは烈火の手に渡る。
烈火 「俺が一気に決めてやる」
ホフル 「……キリト、気をつけろ」
キリト 「はい…」


キリト (止める…絶対に止めてみせる)
キリトに静かなる闘志が沸き立つ。
烈火 「この野郎ぉ!!」
全力で投げ込む烈火。
豪速球がキリトに襲い掛かる。
キリト 「くっ!!」
烈火 「何ッ?」
キリトは腹でしっかりと球を受け止めていた。
『グォォォォォォォ』
猛回転する球。
キリトをどんどんと後ろへ押し込む。
キリト 「うぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
烈火の髪の毛が赤く光っている。
ゲイル 「何ッ、キリト!?」
キリト 「うぉぉぉぉぉぉっ!!」
凄い力で耐えるキリト。そして、
メグミ 『キリト選手、ラインの外に押し出されました。アウトです!!!』
数センチだが、足がラインをはみ出している。
ミコト 「凄い、あの烈火さんの球を耐えた」
キリト 「くそっ……」
悔しみを抱くキリト。に対し、周囲からは拍手が上がる。
『パチパチパチ…』
烈火 「お前…やるじゃねぇか」
ホフル 「見事だった」
ゲイル 「キリト…がんばったな」
皆が今のキリトを認めていた。
キリト 「…はい」
ありがたみを感じながら、外野へと回っていくキリト。
外野へ移る間も周りの視線をしっかりと浴びていた…。


−キリト=シロガネ→アウト


そして、


−南田竜時→アウト
−イールク=ブラニク→アウト


試合も最終局面を迎え、攻撃対象が減り、外野が増えたためにこの2名も狙われ、アウトを取られる。
イールク 「こんな…適当にあしらわれるなんて…」
微妙に目立てずに終わり。
一方で、
南田 「生きてる…良かった。もう安全だ…」
幸せを感じる者もいた。
そして、フィールドに残るのは赤組は紅堂烈火、白組はホフル。
この2名の対決となった。


メグミ 『さぁ、いよいよ勝負も大詰めです!!残る選手は烈火選手とホフル選手の2名。
さぁ勝負の行方はどうなるのかぁ!!?』


烈火 「お前が残ったか」
ホフル 「…………」
対峙する二人。
ボールを持つのはホフル。
ホフル 「いくぞ…」
烈火 「来い!!」
『ピー!ピー!ピー!ピー!』
クラノス 「なんだ!?」
ミコト 「これは…」
『敵出現!敵出現!クラノス艦長、並びに江藤少佐、直ちにブリッジまでお越しください!!』
クラノス 「くっ……」
江藤 「各員、出撃準備をしておけ!!」
南田 「りょ、了解!!」
キリト 「了解!!」
ドッジボールは急遽中断される。
烈火 「ちっ…納得いかねぇ」
どうにも納得がいかないらしい。
ホフル 「ふっ、命拾いしたな」
烈火 「お前こそ!!」
ホフル 「フッ」
しかし、相手の腕は認めているらしい。
ミコト 「…良かった」
二人を見て、ドッジボールをやってよかったと心に思うミコトであった。
そして繋がりを確認すると、駆け出す。
戦場へと…。



―完―


―――――――――――――――――――――――――――――――――


さて、どうでしたか?
最後がどっちつかずだったのはいうまでも無しですね、大人の事情みたいなもんで…w
もっと上手に文章書ければもっと白熱した試合を描けたんですけどね〜、まぁ私だし無理と…。
こんなでも楽しんでもらえたら光栄です。
キャラぶち壊しにしちゃってたら申し訳ないです。
ちなみに、本編もしっかり描きつつギャグもしつつ、このキャラとこのキャラが絡んでるっていう面白要素なんかもあって…等と色々やっておりますが、難しかったという印象はないですね。
ドッジボールさせようと思ったらこういうやり取りになりました。


さて、次の話もあったりします。
次回はゴーレム姫とトライダンガーのキャラ大爆発な内容。
トライのキャラ間違いまくりで怖かったりしますが、メイン張ってるだけに修正できません。
まぁ、問題ありデスガ、期待しててください。